きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
視線に気づいた彼と目が合い、慌てて返答した。

宇佐くんごめんなさい。本当は手元よりも、綺麗な横顔に見とれてました。

こんなに素敵な王子様みたいな人が、私の運命の人だなんて……。

……私、釣り合ってるのかな。



「「いただきまーす!」」

「いただきます」

「いただきます……」


調理開始から1時間。カレーが完成した。
元気に挨拶をした彼らの隣で手を合わせ、カレーを口に運ぶ。


「ん! うめぇ! 美沙子やるじゃん!」

「へへっ。まぁね!」


褒められて得意げな美沙子ちゃん。あっちは成功したみたい。


「宇佐くん、味……どう?」

「美味しいよ。とろみもあるし、味も染み込んでる」


前にいる彼に感想を求めると、目を合わせて答えてくれた。

味が染み込んでるってことは、上手く切れた証。
工程を確認しながら進めて良かった。


「ってかさ、2人って名字呼びなんだね」

「言われてみれば。下の名前で呼ばないの?」
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