きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
すると、隣のカップルからツッコまれ、カレーをすくう手が止まった。

会話はタメ語に変わったものの、未だ名字呼びの私達。

本当は下の名前で呼びたいんだけど……まだ少し壁を感じるから抵抗があるんだよね。


「し、紫月くん……って、呼んでもいい?」

「うん。いいよ。……菜々夏さん」


恐る恐る尋ねたら、先程と同じように目を合わせて答えてくれた。

どうしてだろう……。

名前を呼び合っただけなのに、胸がドキドキしてうるさい。


「ぷっ、さん付けかよ!」

「可愛い〜! 初々しいね〜!」


ヒューヒューと盛り上がる2人。

初々しいって……まだ出会って1週間も経ってないんだから当然なのに。

むしろ……。


「2人が仲良しすぎるんだよ。昨日も既に下の名前で呼び合ってたし」

「確かに。付き合ってるの?」


宇佐くんが口を開いた瞬間、笑っていた顔がボンと真っ赤になった。


「ち、ちげーよ! こいつとは小学校が同じなだけ!」

「そう! 仲良く見えたのは、いじめられっ子同盟組んでるからで……っ」
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