きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
そう言い、隣にいる愛しの妻に視線を向けた学園長。

学生の頃なら、寄り添って数十年か。歳を重ねてもラブラブって、まさに運命の恋。なんて素敵なんだろう。


「選ばれた2人は卒業と同時に入籍し、社長の座についてもらう! さぁ若者達よ、大いに青春してくれたまえ!」


学園長が締めくくると、場内のあちこちから「うおぉぉぉ!」と、雄叫びに近い意気込みの声が上がった。

みんなやる気満々だなぁ。反応を見る限り、ここにいる人達の大半がお金目当てっぽい。

私もお金は好き。だけど、入学したのにはもう1つ理由があるんだよね。


入学式が終わった後、これからの主な行事についての説明と校内の案内が行われ、高校生1日目は午前中で幕を閉じた。


「あの、良かったら一緒にお昼ご飯食べませんか?」


部屋に戻ってすぐ、宇佐くんを食事に誘った。


「はい、いいですよ。食堂開いてましたもんね」

「あっ、いや、そっちじゃなくて……」


玄関に向かおうとする彼を引き止める。
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