きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
寮には食堂があるんだけど、まだ初日。今朝は自己紹介しかしてなかったから、コミュニケーションを取るためにも部屋で食べたい。


「食堂は混みそうですし、ご飯買ってここで食べませんか?」

「それもそうですね。なら購買に行きましょうか」


すんなり了承してくれて胸を撫で下ろした。
食堂の隣にある購買で昼食を購入し、部屋に戻ってテーブルを囲む。


「吉良さんは、どうしてこの学校に入ったんですか?」

「将来、社長夫人になりたくて入りました」

「ふ、夫人?」

「はい。でもただの夫人ではなくて、秘書も務める夫人です!」


お腹を満たしつつ、入学した理由を話す。

小学生の頃に見たドラマに影響を受けて、秘書の仕事に憧れを抱くようになった。

その後、テレビで七海学園のことを知り、社長夫人になるのもいいなと思い始めて……。

これが、入学を決めたもう1つの理由だ。


「秘書って、珍しい理由ですね」

「あはは。友達からは『社長じゃないんかい!』ってツッコまれちゃいました。宇佐くんは?」

「僕は純粋に、社長になりたくて入りました」
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