ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 二人が静かになると、また森に静けさが戻ってきた。

 ただ、彼らが連れている兵士たちが追いついてきた。複数の馬の蹄の音が、だんだん近づいてくる。

「チカ、失礼いたしました。さっ、まだ先は長い。参りましょう」

 彼らがまた馬を進めるので、それにならった。

 二人が仲が悪かったりケンカしたりということには驚いてしまった。だけど、その後は二人とも気さくにいろいろ話をしてくれた。
< 109 / 759 >

この作品をシェア

pagetop