ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 食堂全体に色とりどりの花が飾られ、大きな紙にきれいな字で「ハッピーバースデー」や「ようこそ」と公用語で記されている。

 そして、食堂にある長テーブル上には、料理が並んでいる。

 そのタイミングで、こちら側とは違う扉からエプロン姿の男性が二人入ってきた。

「ジーク、それにシュッツ?」

 なんと、ジークとシュッツだった。

 両手に料理皿やパンなどを持っている。

 リタとゾフィの予想外すぎる歓迎に驚きすぎて、彼らのことをすっかり忘れていたわ。

< 149 / 759 >

この作品をシェア

pagetop