ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 それにしても、まるで小説みたいだわ。

 これはもう美貌の女性諜報員の活躍を描いている小説そのものよ。

 そういうシリーズ物が大好きだった。

 自分にはない外見や性格やスキルがあって、ハラハラどきどき、ときにはロマンチックなことがあったりスカッとするようなことがあって。

 自分ではとうてい経験出来ないことを、やすやすとやってのける。

 そういう小説を読むことで、自分もスッキリしていた。
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