ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「陛下の分です。もう間もなく戻ってくるはずですから」
「お義母(かあ)様、紅茶を淹れましたので居間でくつろぎましょう」

 リタとゾフィに促され、居間に行った。

 すでにローテーブルの上に紅茶とクッキーが準備されている。

 大人三人が余裕で腰かけられる長椅子に座ると、シュッツとゾフィがわたしを間にして座り、向かい側の長椅子にジークとリタが腰かけた。
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