ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「わたしの誕生日の贈り物ですって?」

 思わず叫んでしまった。

 誕生日の贈り物だなんて……。

 これまで、そのようなものには縁がなかった。というよりか、存在すら忘れていた。

 もらったことはあると思う。まだ国がなんともなかった、まだほんの幼い子どもの頃に。
 残念ながら、幼すぎてまったく記憶にない。
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