ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 実際、尋ねられても答えられない。もちろん、贈り物をしてもらうなんてとんでもないという理由が一番だけど、ほんとうに「ない」のである。

 急にきかれても思いつかない。というよりか、欲しいと思わないようにしている。

 どうせ手に入らないのだし。

「ですよね」

 ジークが言い、四人は同時にクスクス笑いはじめた。

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