ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 だから夜のうちに別荘まで駆けに駆け、ジークとシュッツに迎えに来てもらいたいと相談をした。

 しばらく頭と心を冷やし、あらためて正体を明かそう。

 話し合いは、それで終わった。

 そして、話し合い通りジークとシュッツが迎えに来てくれた。

 もっとも、ジークとシュッツまで偽る必要はなかったみたいなんだけど。

 二人は二人で、皇帝、つまり自分たちの父親をメロメロにさせたわたしがどんなレディなのか、知りたかったらしい。
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