ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「お預かりします」

 品のいい青年が、二つとも預かってくれた。

 差し伸べられたままのクラウスの手を取ると、彼はわたしを馬車へと導いた。

 あまりの待遇に、声をだすことが出来ない。

 お礼さえ言えず、豪華絢爛という表現がぴったりな馬車に乗りこんだ。
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