ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 よくよく考えたら、わたしのことをよく探り当てたわよね。

 世間一般的に、亡国の王女そうゴロゴロと転がっているわけではない。ということは、そういう存在が実在しているということを調べたわけよね。
 十七、八年くらい前のことを調べ上げた上に、わたしがどこにいるかということまで調べるなんて大変だったのに違いないわ。

 ただ、これまでの説明で、自分がただのカモフラージュ的な役割だったということがわかった。

 それですべてが腑に落ちたわ。

< 283 / 759 >

この作品をシェア

pagetop