ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 ラインハルトは、ジークとシュッツに言われてごつい体を小さくしてイジイジしている。

 その姿に、もう何度目かのキュンキュン状態になってしまった。

 だけど、ジークが口を開いたので彼の話に意識を集中した。

 皇帝や皇子の座は、けっして安泰ではない。ラインハルトとジークとシュッツは、その座に執着しているわけではない。三人とも、ひきずり降ろされるのならそれでもいい。あるいは、殺されようとするならば、それはそれで撃退するだけのこと。
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