ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 もちろん、わたしだけがそれを得たわけではない。いいえ。このしあわせは、ラインハルトやジークやシュッツ、それからリタやゾフィがくれたもの。だから享受し、逆にわたしが彼らにわけ与えなければならない。

 心からそう決意した。

 わたしの人生の転機になった一日は、静かに終わった。
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