ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 なにか違っていないかしら?

 そうも考えてしまう。

 通常は、ラインハルトたちに意地悪されるとか蔑ろにされるとかで悩んだり悲しんだりするはずなのに、悩みや悲しみの理由がまったく異なっている。

 それはともかく、いつも心が折れきってしまう前にラインハルトたちが元気づけてくれる。彼らがフォローしてくれる。彼らが寄り添ってくれる。単純なわたしは、元気づけられると途端にヤル気がでる。

 そうこうしているうちに、少しずつ慣れていった。
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