ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「ひ、妃殿下。も、申し訳ございません」

 あっと、侍女のことを忘れていたわ。

「いいのよ、いいのよ。気にしないで。それで、ケガは?」
「ありません。妃殿下のお蔭でございます」
「よかったわ。さっ、立ち上がることは出来る?」

 彼女を支えながら立ち上がった。どうやら、彼女はほんとうにケガはなかったみたい。
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