ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「そ、そんなことは、そんなことは言っていない」
「ロイター様、それは失礼いたしました。お集りの皆様も、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。陛下、お叱りは後程受けたいと思います。わたしは皆様のお目汚しでしょうから、先にお暇させていただきます」

 ラインハルトが口を開くよりもはやく、ドレスの裾を持ち上げて挨拶をした。そして、さっさと大広間を後にした。

 リタとゾフィが、すぐにあとを追って来てくれたのは言うまでもない。

 そして、この懇親会の後に六人で大笑いした。

 だけど、ラインハルトから叱られてしまった。
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