ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 別荘では驚きの連続だった。驚きすぎて、しまいには驚くことじたいに飽きてしまった。というよりか、驚き疲れて最後の方には感覚がマヒしてしまっていた。

 いまのゾフィの告白は、別荘以降で久しぶりに驚いた。シンプルに驚いた。

「なるほど。ジークとシュッツ同様、二卵性双生児というわけですね」
「その通りです、お義母(かあ)様」

 ゾフィは、うなずいてから続ける。
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