ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
義理の息子たちとその嫁たちの馴れ初め 1
「お義母様。わたしたち、こう見えても公女なのですよ」
「なんですって? あっ皇女、それとも公女? というか、とにかく驚きだわ」
「グルーバー公国という、一般的にはあまり知られていない公国があるのです。もともとはバーデン帝国の貴族がつくった国です。つまり、バーデン帝国の従属国というわけです。ですので、大きいわけでも人口が多いわけでもありません。有名な観光地や特産物や名産品があるわけでもありません。それから、農業や産業や林業や漁業といったものに従事している者はいません。あら、お義母様。口です。口を閉じ忘れてらっしゃいますよ」
「なんですって? あっ皇女、それとも公女? というか、とにかく驚きだわ」
「グルーバー公国という、一般的にはあまり知られていない公国があるのです。もともとはバーデン帝国の貴族がつくった国です。つまり、バーデン帝国の従属国というわけです。ですので、大きいわけでも人口が多いわけでもありません。有名な観光地や特産物や名産品があるわけでもありません。それから、農業や産業や林業や漁業といったものに従事している者はいません。あら、お義母様。口です。口を閉じ忘れてらっしゃいますよ」