ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「まったくもう。最近のガキは、どうしようもないわね」
「叔母様、いつ帝都にお戻りになったのです?」
「しばらく領地にひきこもっていらっしゃったのですよね?」
「ええ、そうよ。病気療養。つい先日戻って来たばかり。ヨルクお兄様とデカパイだけでお(つむ)は残念なディアナからきいて、挨拶かたがたやって来たの。それにしても、ほんとうにちんちくりんの「メガネザル」よね」

 リタとゾフィが水を向けると、彼女はさっそく絡んできた。
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