ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
よほど自信がないのね。彼の家庭環境とか周囲の状況はわからないけれど、もしかしたらいろいろなプレッシャーに押しつぶされているのかもしれない。
「あの、グラーツ将軍。不躾ですが、目は使いすぎで悪くなったのではないですか?」
「は? あ、ええ、あ、は、はい。妃殿下、仰る通りです。子どもの頃から、あらゆる大陸の様々な国々の戦記や戦史、軍略や戦術という書物や資料を読み漁っていました。それで、視力が落ちてしまったのです」
「視力のことは残念ですが、すごく素敵な趣味ですね。では、いまの将軍という地位はまさしくふさわしいものですね」
「あ、いえ……」
「あの、グラーツ将軍。不躾ですが、目は使いすぎで悪くなったのではないですか?」
「は? あ、ええ、あ、は、はい。妃殿下、仰る通りです。子どもの頃から、あらゆる大陸の様々な国々の戦記や戦史、軍略や戦術という書物や資料を読み漁っていました。それで、視力が落ちてしまったのです」
「視力のことは残念ですが、すごく素敵な趣味ですね。では、いまの将軍という地位はまさしくふさわしいものですね」
「あ、いえ……」