ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?

侍女のイルマ

 ラインハルトたちが調練が戻ってくる日は、リタとゾフィと三人で朝から遠乗りに出かける予定にしていた。

 ラインハルトがクラウスと名乗っていた際、帝都に向いながらいろいろな場所に連れて行ってもらった。道中、風光明媚な場所を訪れたり美味しい物を食べに連れて行ってくれたのである。そういう場所は、かならずしも道が整っているわけではない。かえって整備されていないところの方が多かった。わたしの為にと準備してくれていた馬車では、そういう場所は行くのに困難である。というわけで、彼はわたしに軍馬を貸してくれた上で乗馬を教えてくれた。
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