ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 だけど、やはりなにか出来ればいいのに。

 友人として、彼女の力になりたい。

 そこまで考えて、ハッとした。

 これこそが傲慢だということに気がついてしまった。

 愚かすぎるわ。わたしは、たかだか「たらいまわし王女」よ。神様か運命かのいたずらで、たまたまラインハルトに目をかけてもらっただけのこと。それも、いつすべてが消失してもおかしくない。
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