ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 ゾフィに言われ、イルマはわたしをそっと見た。

「イルマ、ごめんなさいね。ゾフィは、言いだしたらきかないから。どうせ彼女とリタのイタズラよ。だから、気にしないで」

 彼女にささやきかけた。

 とはいえ、リタとゾフィにきこえているけれど。

 イルマは、不承不承ながら頭を下げて続きの間を出て行った。
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