ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 皇宮の森をゆっくり進んでいる。

 馬たちは、機嫌よく歩んでいる。

 護衛の近衛隊の隊員たちは、行きのとき同じようにずっとうしろの方からついて来ている。

 とりあえずは、ディアナの盗み聞きを信じるか信じないかである。

 というよりか、その内容が不確定すぎる。多分に彼女の推測や偏見がまじっている。

 だけど、結局は心構えをし、備えておいた方がいいだろうという結論にいたった。

 その夜、調練から戻ってきたラインハルトにディアナの真っ裸事件、ではなく彼女がきいたことを報告した。
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