ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 ラインハルトは、またアワアワし始めた。

「おれの何が? 何かしたかな? そもそも、そうだな。きっと悪いことだらけだ……」

 彼の狼狽ぶりは、先程ガラス扉の前で外の様子を眺めていたときの様子と真逆である。違いすぎて可笑しくなってきた。

 だけど、笑うのはグッとガマンした。
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