ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「お義母(かあ)様、ほんっとうに可愛いですわ。小人形(スモールドール)そのものですよ」
「ゾフィの言う通りです。自信を持って下さい。小さな着せ替え人形のように愛らしいですよ」

 左右から、ゾフィとリタがおべんちゃらを言い続けてくれる。

 二人とも、わたしに該当するのは「小さい」というところだけね。

 だけど、おべんちゃらでも少しずつその気になってくるのが、ど厚かましいわたしらしいわよね。

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