ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「わかりました。ディアナさんのところに連れて行ってもらえますか?」

 そして、執事にお願いをした。

「妃殿下、畏まりました。どうぞこちらへ」
「あっ、ちょっと待ってもらえますか」

 執事について行こうとしたタイミングで、グラーツの姿を認めた。

 この前、調練のことでラインハルトを呼びに来た自信なさげな将軍の一人である。
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