ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「グラーツ将軍」
「これは、妃殿下」

 彼は、すぐに駆けよって来た。わたしと同年齢くらいの可愛らしいレディを伴っている。

「妃殿下、ご挨拶申し上げます」

 彼女は、スカートの裾を上げて挨拶してくれた。

「妹のカルラです。二人ともパートナーがいませんので」

 グラーツが、苦笑混じりに教えてくれた。
< 656 / 759 >

この作品をシェア

pagetop