ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「ディアナさん」

 立ち上がりながら右足を、それから左足を振って靴を脱ぎ捨てた。同時に、ディアナの腕をつかんだ。そのときには、すでに駆けだしている。

 とにかく、玄関の方へ向かって廊下を駆けた。

 ラインハルトに何度も言われた通り、逃げに徹してみた。 
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