ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 もう一度、笑ってみた。

 サルっぽい顔なりに、なかなかいけるかも。

 そうね。真面目とか不愛想な顔より、まだマシじゃない?

 媚びた笑みなんて、小説に出てくるセクシーな女性はよくするけれど、わたしにはそんな笑い方はムリ。だけど、フツーに笑うことだったら出来る。

 お愛想でも褒めてくれたんだし、心機一転、これからは笑顔でいようかしら。そうすれば、気分も明るくなって前向きになれるかもしれない。
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