ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 えっ?

 またしても頭の中に何かが現れた。だけど、今度はいままでとは比較にならないほどそれがはっきりしている。

 う……そ……。

 そのはっきりとした光景を認めたとき、いろいろなことが頭の中に溢れ返った。それこそ、堰き止めていた大量の水が奔流となって大地を席巻するかのように。

 その情報量の多さと内容の重要性に、不覚にも眩暈を起こしてしまった。
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