ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
「チカ、おれに孫が出来た。しかも、二人も」
「陛下、おめでとうございます。陛下の孫なのです。女の子でも男の子でも強くて聡明で美しい子どもに違いありませんよ」

 すごくうれしそうにしているラインハルトが愛くるしすぎる。

「チカ、それは違う。チカとおれの孫だ」

 彼にギュギュギューッと抱きしめられた。

 彼とわたしの孫……。うれしいけれど、ちょっと複雑な気分かしらね。
< 749 / 759 >

この作品をシェア

pagetop