ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 そこの客間を使わせてもらうことになった。

 そして、いつものように豪快な夕食をとった後、クラウスに呼ばれた。

 行ってみると、書斎だった。

 彼は、葡萄酒を準備して待っていた。

「帝都はもう目の前だ。こうしてゆっくり話をするのもあとわずかの時間。もうしばらく、おっさんに付き合ってくれればうれしいのだが」
「そんな……」
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