【完結】呪われ令嬢、王妃になる
第13話 初恋
ジェラルドの手を振り切って部屋を退室したシェリーは重たい足取りで自室へと向かう。
その途中にセドリックが話しかけるが、彼女の耳には届いていなかった。
自室にたどり着いたシェリーはドアを勢いよく閉めると、そのまま顔をくしゃくしゃにして泣きながらベッドに飛び込む。
「あぁ……ひくっ……ぐすっ……」
声にもならない鳴き声だけが部屋に響き渡り、そして枕はどんどん濡れて湿っていく。
シェリーの心は感じたことない苦しさと、そして痛みに襲われていた。
(なにこの気持ち……悲しい? 切ない? ううん、どうしようもなく苦しい)
シェリーはシーツをぐっと強く握り締めて身体を丸めてうずくまる。
アリシアは廊下から彼女の慟哭を聞いてドアノブに手を掛けるも、やはりためらわれてそっとその場を後にした。
(私は甘かったのよ。ジェラルド様があまりに優しく接してくださって、それで感違いしてた。ジェラルド様は私のことを愛してなんかいない。心の中にはすでにあの写真の女性がいたんだ……)
シェリーの脳内でジェラルドの言葉と声がこだまする。
その途中にセドリックが話しかけるが、彼女の耳には届いていなかった。
自室にたどり着いたシェリーはドアを勢いよく閉めると、そのまま顔をくしゃくしゃにして泣きながらベッドに飛び込む。
「あぁ……ひくっ……ぐすっ……」
声にもならない鳴き声だけが部屋に響き渡り、そして枕はどんどん濡れて湿っていく。
シェリーの心は感じたことない苦しさと、そして痛みに襲われていた。
(なにこの気持ち……悲しい? 切ない? ううん、どうしようもなく苦しい)
シェリーはシーツをぐっと強く握り締めて身体を丸めてうずくまる。
アリシアは廊下から彼女の慟哭を聞いてドアノブに手を掛けるも、やはりためらわれてそっとその場を後にした。
(私は甘かったのよ。ジェラルド様があまりに優しく接してくださって、それで感違いしてた。ジェラルド様は私のことを愛してなんかいない。心の中にはすでにあの写真の女性がいたんだ……)
シェリーの脳内でジェラルドの言葉と声がこだまする。