君は、6人目のメンバー。
プロローグ
ああ、神様に選ばれた人だ、と思った。


初めて彼を見た時。
教室のドアが開いて、彼が入ってきた時。

みんなと同じ紺のブレザーを着た、
17歳の高校生の男の子なのに、
ぱあっとそこだけ輝いて見えた。

まるで、
神様がスポットライトを当てているみたいに。


そして、彼自身の身体の中からも、
バァッと光が放たれている、そんな感じ。


さすが、超人気アイドルは違う。


神様と、それからたくさんのファンに選ばれた人。
私とは住む世界が違う人。


そう思っていたのに。


なぜか今、彼の目が私を真っ直ぐに見て……、
そして優しくほほえんでいる。



神様って、ほんと気まぐれだ。








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