無口な担当医は、彼女だけを離さない。
そこにあったのは私に200万貸したとしても困らないほどの金額…。
「まだ下っ端だからそんなに多いわけでもないけどお前に貸せるくらいの額はあるだろ?」
「はい…」
「どうせこれからも一緒にいるんだしこれくらい何ともない」
…え。い、今世那くんなんて…。
私が目を丸くさせていたので不思議そうな顔をした世那くん。
でも数秒後には気が付いたようで。
「あー…いや、うん…。俺は、そう思ってるってだけで。別に栞麗が嫌なら…」
「嫌じゃないっ!…一緒にいる」
「…あ、そ」
自分で言ったくせに珍しく顔を赤くさせている世那くんがかわいい。
それに、すごく嬉しかった。
私と世那くんはまだ出会ってからも付き合ってからも時間が経ってないのにこれからも一緒にいるって思ってくれてたことが。
ちゃんと私のこと好きなんだなーって思ったというか。