無口な担当医は、彼女だけを離さない。
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あれから一夜明け、私は自分の荷物をまとめた。
最初ここに来る時に世那くんに少し引かれた荷物の少なさ。
確かに改めて見ると少ないなぁと思うけど、あの時よりかは多くなった気もする。
世那くんの家に住み始めてから服の数が増えた。
買ってきてくれているのかネットで頼んでくれているのか未だに分からないけど、気が付いたらクローゼットにある。
見覚えのない綺麗な服は大体世那くんが勝手に買ったもの。
最初は怖くてあんまり着てなかったけど最近勇気を出してそれらの服に腕を通してみるとなぜかすごく喜んでくれる。
きっと世那くん貢ぎ体質だよね…。
あまりにもすごいペースで買っていくので1度止めたことがあるがあまり効き目はなかった。
今日はまだ着れていなかった白のワンピースを着てみた。
不思議と世那くんチョイスの服は似合うことが多い。
世那くんも喜んでくれるし度を過ぎなければwinwinということで。