無口な担当医は、彼女だけを離さない。


「今日からしばらく自由だー!栞麗この後どうする⁈てか3人で打ち上げとかしちゃう⁈」

「あー…どうしよ、っか」



やっぱりそうなるよね。日和はまだ3人でいたいよね…。


でもきっと上手く喋れないしもしかしたら山本くんに嫌な思いをさせちゃうかも。


私が頭の中でうじうじと悩んでいると。



「ごめん高橋さん、打ち上げの前に斎藤さん借りていい?」

「えっ」

「一瞬だけいい?」

「ちょ、何2人して…えー⁈」



いきなり山本くんに腕を掴まれ私も日和も大混乱。


早歩きで歩く山本くんの足が速くてどこに行くか気になるも着いていくだけで必死。


と思ったら山本くんは思ったよりすぐに足を止めた。



「わっ…」

「ごめん、手引っ張って」

「い、や大丈夫だけど…どうしたの?」

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