無口な担当医は、彼女だけを離さない。
「まぁ気を取り直して冬休み遊びまくるよ!」
「あ、そっか今冬休みだったわ…」
「はぁ?まさかあんたまたバイト入れまくってるんじゃないよね?」
「や、ちょっと最近人足りなくてさ」
最近の私の生活はというと…バイトと勉強の繰り返し。
大学に通うことがなだけでほとんど生活は変わらなかった。
この生活にも慣れたし今年の最初の頃ほど詰め込んでいるわけじゃないから大変ではないんだけどね。
でも家とバイト先以外の場所に来たのは結構久しぶり。
日和の家は落ち着くしいい気分転換になる。
「そういえば昨日とかは結局柊さんと過ごしたの?」
「ううん。世那くん当直だったし1人だよ」
「はっ⁈クリスマス1人だったの⁈」
「うん…クリスマスって言ってもただの平日だからね」
「嘘でしょなんで言ってくれなかったわけ⁈私栞麗の家言ったのに~!」
「日和は疾風くんとの予定あったでしょ。しかも私バイトだし」
「まじでバイト入れたの⁈」
そう。ちょうど昨日はクリスマス当日だった。
世那くんはもちろんお仕事だったので私はバイトに行って今年のクリスマスは終わり。
日和にそう言うとめちゃくちゃ突っ込まれたけど正直そこまでクリスマスに思入れがない人間なので全く苦ではなかった。