無口な担当医は、彼女だけを離さない。
最近柊さんと私の距離が縮まった…気もする。
こうやって冗談も言い合えるくらいの関係にもなって、家での居心地は悪くない。
でも…たまに出る柊さんの意地悪な顔には、勝てない。
「そんなこと…ないですっ」
「どーかね。お前料理もクッソ下手だしほんと今までどうやって生きてたのか知りたいわ」
「別に…人間そんなにご飯食べなくても死にませんよ」
「お前の場合は例外だから。覚えとけ馬鹿」
「ほんっっとに口悪いですよね…!医者とは思えない」
まぁ、そんな医者とは思えない人が私の担当医なんですけどね…。
「そこにオムライスあるから食えよ」
「えっ…ありがとうございます」