無口な担当医は、彼女だけを離さない。
私は申し訳なさが勝ってオムライスを一口。
「ん、おいし…」
見かけによらず料理が上手な柊さん。1人暮らし歴が長いから、らしい。
柊さんは私が食べ始めたことを確認してお風呂に入りに行こうとしたけど…なぜか戻ってきた。
「どうしました?」
「お前今日なんかあったろ」
「え…」
「やっぱな。今日初めて顔合わせたけどなんかおかしいと思ったわ」
なんで、分かるんだろう。
さっきの私達の会話、いつも通りだったはずなのに。
「俺同居する前お前に言ったよな1人で抱え込むのやめろって」
「で、でも別に今回は新たな悩みとかじゃないし」
「新しい新しくない関係なくお前はすぐ抱え込むからそのうちもっとしんどくなるんだよ。いい加減分かれよ」