「Of My Disteny」ー手、繋ごうー
destiny5.デート遠足
今日はいい天気、まさに遠足日和。

私たちのクラスの行先はりぼんランド。

「は、白くん…!楽しい遠足にしようね!」

「うん、羽実が乗りたいアトラクションあったら教えてね!」

あれから名前で呼び合うようになった。
まだ呼ぶのも呼ばれるのも恥ずかしいけど。

「羽実、赤くなってる!」

「あんまり名前言わないでよっ」

ほんのちょっとずつかもしれないけど、白くんとカップルらしくなって来たかな。

「じゃあ行こうか」

白くんが手を差し出した。

それにはドキッと背中が固まっちゃって。

「大丈夫?」

「う、うん…!」


―あれは数週間前、嵐のようにやってきた。

「おはよう生徒諸君!!今日は私達学園長が直々に」

「新しい行事のお知らせに来たわよーーーー!」

テンション高めな七海夫婦が各クラスを回ってるみたいで、私たちの教室にも現れた。

新しい行事…?
わざわざ学園長が教えに来てくれるってことは大きなイベントなのかな?
一体どんな行事なんだろう?

「デート遠足を行いまーーーす♡」

そえぞれ席についた私たちに向かって声高々に言い放った。

え、えぇーーーー!?

デート遠足…っ!?

で、デート…!?

そんなのしたことないっ!!!

恋をしたことない私にデートなんてありえない。

男の子とでかけたことだってない。

人生初めてのデート…!

すでに尋常じゃなくドキドキしていた。

白くんとデート…!

今にも心臓が破裂しそうな私にさらに学園長が付け加える。

「これはパートナーとの交流を深めるのが目的でデート中は必ず手を繋いでもらいまーーーす♡」

…え、えぇーーーーーーー!?


そこからはもうキャパオーバーで、1回考えることをやめたの。

これは1回忘れてなかったことにしようって。

そんな遠足が今日、開催されることになりました。
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