(仮)愛する者
名前を告げた瞬間、少女…愛姫ちゃんは、目を見張った。
「月野原、タクト、さん?」
「・・・そうだよ?そんなにびっくりして、どうかした?」
「あ、いえ、えっと・・・。あっ!アイドルさんに出会ってびっくりしただけです。」
(え?なんで名前しってるの?いや、それに、理由今思いついたでしょ。めっちゃ目泳いでるし!)
「あ、そうなんだ。駆け出しなのに知っててくれて嬉しいな。ありがとう!」
気づかないふりをしながら笑顔で答えると、
「う、うん。」
少し困ったような笑顔で頷いた。
(うわあ、愛姫ちゃん、嘘つけないんだなあ。隠すの下手すぎる!でも、なんか聞けないんだよなあ。)
そんなことを考えていると、急に空が淡くひかり始めた。
< 6 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop