あの花が咲く頃、君に会いにいく。
ちょうどお昼休みなのか、廊下に溜まっていた四人組が一つのスマホを覗き込んできゃーきゃーと楽しそうに話していた。
「あ、そうだ!お墓参り行くんだし、紫音にも買ってったあげようよ。花だけ持っていくのなんてなんか寂しいじゃん?」
「そうだね。あ、でも、紫音は食いしん坊だから、何種類も買って行かないと怒られちゃうよ」
茅乃の一言で他の三人が「たしかに!」と言って笑った。
私がいなくても、四人はこれからもっともっと仲良くなっていくのだろう。
その中に私はいないけど、それでも四人が私の話を当たり前のようにしてくれるだけで私は嬉しい。
ずっと友達だよって、そう言ってくれているみたいで嬉しいんだ…。
「…やっぱり。ここに来てたか」
屋上の前で体育座りをしてひざに顔を埋めていた私の上から、聞き慣れた声が飛んできた。
「…楓」
どのくらい自分でもここにいたのかわからない。きっともう放課後になったのだろう。
本当は教室に行って楓のそばにいようと思ったけど、なんとなくできなかった。
だから屋上の扉の前でじっと座って、時が流れるのを感じていた。
「帰るぞ。ちょっと寄りたいところがあるんだ」
「…寄りたいところ?」
「あ、そうだ!お墓参り行くんだし、紫音にも買ってったあげようよ。花だけ持っていくのなんてなんか寂しいじゃん?」
「そうだね。あ、でも、紫音は食いしん坊だから、何種類も買って行かないと怒られちゃうよ」
茅乃の一言で他の三人が「たしかに!」と言って笑った。
私がいなくても、四人はこれからもっともっと仲良くなっていくのだろう。
その中に私はいないけど、それでも四人が私の話を当たり前のようにしてくれるだけで私は嬉しい。
ずっと友達だよって、そう言ってくれているみたいで嬉しいんだ…。
「…やっぱり。ここに来てたか」
屋上の前で体育座りをしてひざに顔を埋めていた私の上から、聞き慣れた声が飛んできた。
「…楓」
どのくらい自分でもここにいたのかわからない。きっともう放課後になったのだろう。
本当は教室に行って楓のそばにいようと思ったけど、なんとなくできなかった。
だから屋上の扉の前でじっと座って、時が流れるのを感じていた。
「帰るぞ。ちょっと寄りたいところがあるんだ」
「…寄りたいところ?」