あの花が咲く頃、君に会いにいく。
「きゃあああああ!」
とりあえず近くにあった机を持ち上げ、悪霊に向かって投げつけるがスカッとすり抜けてしまう。
–––「カラダ…チョウダイ…」
あの日と同じように不快な声が頭にがんがんと響き、軽く眩暈がしてくる。
「あげるわけないでしょ!こっち来ないで!私はね、今、わかりもしない未練のために頑張ってんの!」
手当たり次第に机や椅子を投げつけるけど、どれも悪霊には当たらない。
それなのに悪霊の髪の毛は簡単に私の腕に巻きついて来て、ぐいっと引っ張られた。
「い…っ、やめて…っ」
ずるずると床を引きずられ、徐々に悪霊の元へ引き寄せられる。
もう無理だ、と諦めかけていた時に「悪霊退散!」と言う楓の声が聞こえてきた。
短い悲鳴と共に腕を掴んでいた髪の毛が離れ、慌てて教室を出る。
「楓…っ!」
楓に抱きつく素振りをすると、本当に抱きつけちゃってそのまま後ろに倒れる。
「いって…なんで触れんだよ…?そんなことより、早くここから出るぞ!」
楓に腕を引かれるままに階段を下りていき、空いていた昇降口の扉から外に出る。
するとさっきまで私の腕を掴んでいたはずの楓の手がすかっと空を切るようにして離れた。
とりあえず近くにあった机を持ち上げ、悪霊に向かって投げつけるがスカッとすり抜けてしまう。
–––「カラダ…チョウダイ…」
あの日と同じように不快な声が頭にがんがんと響き、軽く眩暈がしてくる。
「あげるわけないでしょ!こっち来ないで!私はね、今、わかりもしない未練のために頑張ってんの!」
手当たり次第に机や椅子を投げつけるけど、どれも悪霊には当たらない。
それなのに悪霊の髪の毛は簡単に私の腕に巻きついて来て、ぐいっと引っ張られた。
「い…っ、やめて…っ」
ずるずると床を引きずられ、徐々に悪霊の元へ引き寄せられる。
もう無理だ、と諦めかけていた時に「悪霊退散!」と言う楓の声が聞こえてきた。
短い悲鳴と共に腕を掴んでいた髪の毛が離れ、慌てて教室を出る。
「楓…っ!」
楓に抱きつく素振りをすると、本当に抱きつけちゃってそのまま後ろに倒れる。
「いって…なんで触れんだよ…?そんなことより、早くここから出るぞ!」
楓に腕を引かれるままに階段を下りていき、空いていた昇降口の扉から外に出る。
するとさっきまで私の腕を掴んでいたはずの楓の手がすかっと空を切るようにして離れた。