爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
うーん、うーん
わからない……
菜摘は教室にいた。
あと数日で夏休みだ。
プリントを仕上げないと帰れない
10枚もあるし、先生の鬼!
このクラスで赤点は和田だけだぞと数学の先生に言われた。
ガラガラと教室の入口があいた。
「あれ?大冴くんどうしたの?」
「図書委員が終わってちょっと忘れ物取りにきた」
「へぇ〜あっ、私も夏休み用の借りなきゃだ」
「うん、今日来るかと思ってたけど」
「当番聞いてなかったから」
「あー、お前いつも聞いてくるけど当番表は図書室に貼ってあるからな」
「知らなかった〜」
まあ、わざと聞いてきてるのかと思ってたけど、本当に知らなかったんだな
「で?」
「ん?」
「何してんの?」
「プリント」
「……もしかして赤点?」
菜摘はプイッと目線を反らせた。