爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
「出来た!」
「やっとな」
「ありがとう、大冴くん」
教室のドアが開いた。
「下校時間だぞ、和田、おっ野村もいたか」
「出来ました!野村くんに教えてもらって」
先生に提出する
「今度赤点取ったら補習決定だからな、プリントでは済まないぞ」
「はい」
大冴は立ち上がった。
「帰るぞ」
「うん」
門を出るとバスケ部の集団がいた。
「瞬弥くんだ」
「バカ、声かけるなよ」
「何で?」
瞬弥が振り向いた。
「あれ、菜摘ちゃんが何でこんな時間に?」
「プリントしてて遅くなったの」
「へぇ〜赤点のね」
「何でわかるの」
「わかるよ、そのくらい、大冴が教えてたのか?」
「まあ、忘れ物取りに教室に行ったら1人でいるから」
瞬弥の機嫌が悪いと直感で大冴は感じていた。
「大冴は親切すぎるよ、菜穂だって俺と話しながら勉強してるんだよ
大好きなお菓子作りも我慢して、努力してるのに怒られる子もいるんだから、自分で何とかしなきゃだよね」
瞬弥はそう言うとバスケ部の集団に戻った。
「どういうこと?」
「知らないよ、妹は努力してるのに怒られたってことだろ、お前の家の事情はわかんないし」
そういえば、最近菜穂のお菓子食べてないな
瞬弥くんだけに作ってるかと思ってたけど違うってこと?