爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。

「出来た!」


「やっとな」



「ありがとう、大冴くん」



教室のドアが開いた。



「下校時間だぞ、和田、おっ野村もいたか」



「出来ました!野村くんに教えてもらって」




先生に提出する




「今度赤点取ったら補習決定だからな、プリントでは済まないぞ」




「はい」



大冴は立ち上がった。



「帰るぞ」



「うん」



門を出るとバスケ部の集団がいた。



「瞬弥くんだ」



「バカ、声かけるなよ」



「何で?」



瞬弥が振り向いた。



「あれ、菜摘ちゃんが何でこんな時間に?」



「プリントしてて遅くなったの」



「へぇ〜赤点のね」



「何でわかるの」



「わかるよ、そのくらい、大冴が教えてたのか?」



「まあ、忘れ物取りに教室に行ったら1人でいるから」



瞬弥の機嫌が悪いと直感で大冴は感じていた。



「大冴は親切すぎるよ、菜穂だって俺と話しながら勉強してるんだよ

大好きなお菓子作りも我慢して、努力してるのに怒られる子もいるんだから、自分で何とかしなきゃだよね」



瞬弥はそう言うとバスケ部の集団に戻った。



「どういうこと?」



「知らないよ、妹は努力してるのに怒られたってことだろ、お前の家の事情はわかんないし」



そういえば、最近菜穂のお菓子食べてないな



瞬弥くんだけに作ってるかと思ってたけど違うってこと?

< 191 / 254 >

この作品をシェア

pagetop