爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
瞬弥は菜穂を引き寄せた。
「危ないよ……もっと寄って」
耳元から優しい声がして顔が真っ赤になった。
肩に手を回してギュッと包んでくれる。
「瞬くん……外だよ、見られてる」
「恥ずかしい?」
首を縦に振った。
「菜穂の顔は見えてないから大丈夫(笑)」
「歩けないよ〜」
「だな(笑)」
瞬弥は少し緩めて肩を抱いて歩いてくれた。
わ、わっ...こんなに引っ付いていいのかな
「菜穂、今日の服可愛いよ」
「も、もう~さっきからどうしたの?褒め殺ししないでよ」
「なんでさ、本当の事だもん、髪もクルクル可愛いし」
「髪は時間がなくて菜摘にやってもらったの
私がしたら倍くらい時間がかかっちゃうし菜摘は何でも出来る子だから」
「菜穂は菜穂だよ、他人と比べるなよ、俺だって……」
って人には言えるのに……
「瞬くん?……」
「あっ、いや、俺も従兄弟の大冴と随分比べられたからさ菜穂の気持ちはわかるよ」
「瞬くんでも?完璧王子なのに?」
「なんだ、完璧王子って(笑)」
「私には瞬くんがそう見えます」
「菜穂は大冴をまだ知らないからそう言えるんだよ」
肩に回した手を外して携帯を見る。